作成日: 10/06/10
修正日: 10/07/29

法律の用語と放射線管理

法律用語の作法に従っただけで、実害があるかどうかはよくわからない。



文部科学省の放射線安全規制検討会でもWG座長の近藤健次郎先生からご指摘があったお話だね。


放射性医薬品の中にも加速器で作るものがあるけど、これを医療法に適用すると、患者さんに投与する放射性医薬品もRI汚染物になるということ?

意図して放射化させたものは、放射性同位元素で、これまでも規制対象になっている。


Tl-201は放射線発生装置から発生した放射線で作られていて製法上、
Tl-202も混じっていて、廃棄物管理では、Tl-202が効いてくるって論文に書いてあったけど、
Tl-201の製剤に入っているTl-202は、RI汚染物になるってことかしら。

難問だから、このフォーラムの相談室に聞いてみて下さい。


放射性同位元素から出てくる放射線で放射化したものは、「放射線発生装置から発生した放射線によって汚染された物」ではなく「放射性同位元素によって汚染された物」なのかしら。

それも難問だから、このフォーラムの相談室に聞いてみて下さい。


法令での用語の問題と言えば廃掃法の廃棄物の定義のお話しが有名だけど、
この法律改正で放射化物のイメージが悪くなるのかしら。

今のところは何ら変わらないように思うけど、将来的に影響を受けることを理事長は心配されているみたいだ。
法律は改正されたけど、法律本文にはクリアランスという用語は用いられていない。

「生成にかかわる放射線の出自ごとに放射化物の扱いを異にする方策を放射線防護の実務に押しつける」とあるのは、太陽からの放射線に基づく放射化物は管理せず、加速器からの放射線に基づく放射化物を管理するのは不合理ということかしら?
そもそも、加速器から以外の放射線に基づく放射化物で管理すべきものはあるのかしら?

よくわからない。
コラムの続編に期待したい。

「監督官庁の担当官」から要求されたことのエピソードは何を言いたいのかしら。


核燃料物質からの
 ・ 自発的核分裂による放射線
 ・ 加速器からの放射線に誘発された核分裂に伴う放射線
を分けて管理するのはナンセンスだということではないかなあ。

放射線曝露の原因を把握しておくのは作業環境管理上重要ではないのかしら。


程度によるということかもしれないけど、これもよくわからないから、コラムの続編に期待したい。


法律用語よりも、関係分野の人々の与えるイメージが大切かもしれないわね。


加藤先生からは、「原子炉や加速器を放射線源としてみるとき、単位出力あたりの放射線生成量(生成率)が重要な“指標”となります。これの評価やその紹介が、この分野の基礎資料には欠けているように思います。」とのメッセージを頂きました。
このようなセンスを持っていることが問題の本質を理解するのに重要だと思う。